警備保障会社の選び方7つ|失敗しない依頼と契約の注意点【2026年版】

警備保障会社選びで失敗しないコツは、料金の内訳・警備業法の認定・契約条件の3点を必ず確認することです。この3つを見比べるだけで、あとで後悔する依頼はほとんど防げます。

「警備をお願いしたいけれど、どの会社に頼めばいいのか分からない」「見積もりは取ったものの、この金額が高いのか安いのかも判断できない」——警備の発注を初めて任された総務やビル管理のご担当者なら、一度はこう感じたことがあるのではないでしょうか。

この記事では、警備保障会社の料金相場や費用の内訳、失敗しない選び方7つ、そして契約でつまずかないための注意点まで、発注前に知っておきたいことをまるごとお伝えします。読み終わるころには、複数社の見積もりを自信を持って見比べられるようになっているはずです。

現場からの一言

警備の発注が初めてというご担当者から、「1名だけ・数時間でも頼めますか」とためらいながらご相談をいただくことがあります。実際には、必要な時間と人数を絞ってスポットで手配するケースは多く、小さな現場だからと遠慮される必要はありません。むしろ予算を正直に伝えていただいたほうが、その範囲でできる現実的なプランをご提案しやすいと感じています。まずは気負わず、現場の状況をそのまま話していただくのが、失敗しない依頼への近道だと考えています。(古川/警備業界15年)

— 株式会社FAIRセキュリティ 副社長・古川 友之

この記事で分かること

先に全体像をお伝えします。この記事を読むと、次の3つがスッキリ整理できます。

  • 警備保障会社とは何か、料金の相場と費用の内訳(何にお金がかかっているのか)
  • 失敗しない警備保障会社の選び方7つのチェックポイント
  • 中小企業・低予算でも頼むコツと、契約でトラブルにならないための注意点

警備保障会社とは?「警備会社」との違いと警備業法の基礎

「警備保障会社」と「警備会社」は、実は指しているものはほぼ同じです。どちらも警備業法という法律にもとづいて、都道府県の公安委員会の認定を受けて警備サービスを提供する会社のことを言います。呼び方が違うだけ、と考えて大丈夫です。

大事なのは名前ではなく、その会社が警備業法にもとづく「認定」を正式に受けているかという点です。警備業は認定制で、認定を受けた会社には「認定番号」が発行されます。見積もりや会社案内にこの認定番号が明記されているかどうかは、信頼できる会社かを見分ける最初のポイントになります。

ここだけは押さえたい
警備業は「認定制」。公安委員会の認定番号がない会社には依頼しないのが鉄則です。認定の有無は各都道府県の公安委員会に問い合わせても確認できます(出典: 警察庁「警備業法」 https://www.npa.go.jp/laws/index.html / e-Gov法令検索「警備業法」 https://laws.e-gov.go.jp/law/347AC1000000117 )。

警備業務の4分類と、自社の現場に必要な業務の見極め方

警備業務は警備業法で1号から4号までの4種類に分かれており、あなたの現場に合うのはどれかを先に見極めることが依頼の第一歩です。種類がズレたまま見積もりを取ると、金額を比べても意味がなくなってしまいます。まずは自社が必要としているのがどの号数かを確認しましょう。

号数 警備の種類 主な現場・場面
1号 施設警備 ビル・商業施設・オフィス・工場などの常駐・巡回・受付・防災センター
2号 交通誘導・雑踏警備 道路工事・建設現場・駐車場・イベント会場での車両や人の誘導
3号 運搬警備 現金・貴重品・美術品などの輸送時の警備
4号 身辺警備 要人や個人の身の安全を守るボディーガード

たとえば「工事現場で車と歩行者の安全を確保したい」なら2号(交通誘導)、「オフィスビルの受付と巡回をお願いしたい」なら1号(施設警備)です。会社によって得意な号数が違うので、依頼したい業務を得意にしている会社を選ぶと、質もコストのバランスも良くなりやすいです。

お急ぎの方は、現場条件に合わせた無料見積もりの相談もご利用ください。

警備保障会社の料金相場と費用の内訳【2026年版】

警備の料金は、交通誘導員なら1名1日(日勤8時間)あたり16,000〜25,000円ほど、施設警備員なら18,000〜28,000円ほどが一つの目安です。ただしこれはあくまで一般的なレンジで、後述する条件によって上下します。まずは「1名1日いくら」という単価の感覚を持っておくと、見積もりを見たときに慌てずにすみます。

業務の種類 日勤(8時間)の目安 夜間・繁忙期
交通誘導警備(2号) 1名 16,000〜25,000円 割増になることが多い
施設警備(1号) 1名 18,000〜28,000円 夜勤は割増が一般的
イベント・雑踏警備(2号) 1名 18,000〜30,000円 繁忙期は上振れしやすい

費用の内訳は「人件費+福利厚生費+現場経費」の3つ

「なぜこの金額なの?」と思ったら、内訳を見るのがいちばんの近道です。警備料金の大部分は次の3つでできています。

  • 人件費:警備員本人に支払う給与。全体の大半を占めます
  • 福利厚生費・教育費:社会保険や法定研修(警備員には法律で定められた教育があります)にかかる費用
  • 現場経費・管理費:交通費・制服・装備・会社の管理コストなど

極端に安い見積もりは、この福利厚生費や教育費が削られている可能性があります。安さの理由が説明できない会社は、いざというときの対応力にも不安が残る、と考えておくと安全です。

料金が変わる4つの要因(有資格者・時間帯・契約規模・地域)

同じ「警備員1名」でも、次の4つの条件で金額は大きく動きます。見積もりを比べるときは、この条件をそろえて比較するのがコツです。

  • 有資格者かどうか:交通誘導警備業務検定などの資格保有者は単価が上がります。道路の種類によっては資格者の配置が法律で義務づけられている場合があります
  • 時間帯・時期:夜間・早朝・休日は割増。警備需要が高まる時期(繁忙期)は全体的に上振れします
  • 契約規模・期間:長期・複数名のまとまった契約は1名あたりの単価が下がりやすく、スポット(単発)は割高になりがちです
  • 地域:都市部と地方では人件費の水準が違うため、エリアによって相場も変わります

失敗しない警備保障会社の選び方7つのチェックポイント

警備保障会社は「料金の安さ」だけで選ぶと失敗します。安さと質、対応力のバランスを、次の7つの観点で公平にチェックしてみてください。1社だけを見るのではなく、この7項目を物差しにして複数社を比べるのがおすすめです。

  1. 公安委員会の認定を受けているか:認定番号が明示されているかを必ず確認
  2. 依頼したい業務(号数)を得意にしているか:交通誘導・施設・イベントなど、実績のある分野か
  3. 警備員の教育・研修体制が整っているか:法定研修に加え、独自の教育をしているか
  4. 損害賠償保険に加入しているか:万が一の事故に備えた保険があるか
  5. 見積もりの内訳が明確か:「一式」ではなく、単価・人数・時間が分かる見積もりを出してくれるか
  6. 連絡・対応のスピード:問い合わせへの返答が早く、急な依頼にも相談に乗ってくれるか
  7. 対応エリアと現場実績:あなたの現場エリアで実際に稼働した実績があるか

7つのうち、特に外せないのは①③④
認定・教育体制・保険の3つは「安全と信頼の土台」です。ここが欠けている会社は、どれだけ安くても候補から外して大丈夫です。

中小企業・低予算でも頼める?費用を抑える依頼の工夫

結論から言うと、中小企業や小さな現場でも警備は十分に頼めます。「大きな契約じゃないと相手にされないのでは」と心配する必要はありません。むしろ、地域密着で柔軟に動いてくれる会社を選べば、少人数・短期間でも無理なくお願いできます。予算が限られているときは、次のような工夫が効きます。

  • 必要な時間・人数に絞る:終日ではなく「搬入の時間だけ」「危険な作業のときだけ」とピンポイントで手配する
  • スポットと定期を使い分ける:頻度が高いなら定期契約で単価を下げ、たまになら単発で頼む
  • 地域密着の会社に相談する:近くの現場に強い会社は移動コストが少なく、小回りも利きます
  • 閑散期に相談する:繁忙期を避けられる工事・イベントなら、時期をずらすだけで手配しやすくなります

「この規模でも頼めますか?」と正直に相談してみると、意外と現実的なプランを提案してくれる会社は多いものです。予算を伝えたうえで、その中でできる範囲を一緒に考えてくれるかどうかも、良い会社を見分けるポイントになります。

契約トラブルを防ぐ:見積もり〜契約〜解約で確認すること

警備の依頼でトラブルになりやすいのは、料金そのものより「契約の条件をよく確認しないまま進めてしまう」ケースです。見積もり・契約・解約の3つの段階で、それぞれ見るべき点を押さえておけば、あとで「聞いていない」を防げます。

  • 見積もり段階:単価・人数・時間・割増条件が明記されているか。交通費や資格者手当が別途かかるのかを確認する
  • 契約段階:最低契約期間・最低発注人数の縛りがないか。キャンセル料の発生条件(何日前までなら無料か)を必ず確認する
  • 稼働中:クレームや事故が起きたときの連絡窓口と対応の流れが決まっているか
  • 解約段階:解約の申し出は何日前までか、途中解約で違約金が発生しないかを事前に把握しておく

そして最大のコツは、必ず2〜3社から相見積もりを取ることです。1社だけだと、その金額や条件が妥当なのか判断できません。相見積もりでは「総額」だけでなく、単価・割増・追加費用の有無・契約の縛りまで並べて見比べると、本当の意味でのコスパが見えてきます。

相見積もりで見比べる4項目
①1名あたりの単価 ②夜間・休日の割増率 ③交通費・資格者手当などの追加費用 ④最低契約期間・キャンセル条件。この4つをそろえて比べれば、金額の「見せかけの安さ」に惑わされません。

よくある質問

Q. 警備保障会社と警備会社は違うものですか?
A. ほぼ同じものと考えて大丈夫です。どちらも警備業法にもとづき、公安委員会の認定を受けて警備サービスを提供する会社を指します。呼び方の違いで、サービス内容に決まった差があるわけではありません。会社を選ぶときは名前ではなく、認定の有無・料金の内訳・対応力で判断しましょう。
Q. 警備の料金の相場はどれくらいですか?
A. 一般的な目安として、交通誘導員なら1名1日(日勤8時間)あたり16,000〜25,000円ほど、施設警備員なら18,000〜28,000円ほどです。ただし有資格者の配置・夜間や休日の割増・契約規模・地域によって上下します。見積もりを比べるときは、これらの条件をそろえて比較するのがコツです。
Q. 1名・短時間だけでも警備を頼めますか?
A. 頼めます。「搬入の時間だけ」「危険な作業のときだけ」といったスポット(単発)手配に対応している会社は多くあります。ただし単発は1名あたりの単価が割高になりやすいので、頻度が高い場合は定期契約にすると単価を抑えられます。まずは必要な時間と人数を伝えて相談してみましょう。
Q. 見積もりが極端に安い会社は選んでも大丈夫ですか?
A. 安さの理由を確認してから判断しましょう。警備料金の大部分は人件費と、法律で定められた研修などの福利厚生費です。極端に安い場合、この教育費や保険が削られていることがあり、いざというときの対応力に不安が残ります。内訳を説明できない見積もりは避けるのが安全です。
Q. 契約でトラブルにならないために何を確認すればいいですか?
A. 最低契約期間や最低発注人数の縛りがないか、キャンセル料が発生する条件(何日前までなら無料か)、途中解約時の違約金の有無を、契約前に必ず確認してください。あわせて、交通費や資格者手当などの追加費用が別途かかるかも見積もり段階でチェックしておくと、後から「聞いていない費用」で揉めることを防げます。

まとめ

警備保障会社選びで失敗しないための要点を、最後にもう一度整理します。

  • 「警備保障会社」と「警備会社」はほぼ同じ。名前より公安委員会の認定の有無で選ぶ
  • 自社の現場に必要なのが1〜4号のどれかを先に見極める
  • 料金は交通誘導なら1名1日16,000〜25,000円ほどが目安。内訳(人件費・福利厚生費・現場経費)で妥当性を判断する
  • 選び方は7つの観点で公平にチェック。特に認定・教育体制・保険は外せない
  • 中小・低予算でも依頼は可能。時間と人数を絞り、地域密着の会社に相談する
  • 契約前に縛り・キャンセル条件・追加費用を確認し、必ず2〜3社で相見積もりを取る

大切なのは、金額の安さだけで飛びつかず、この記事の物差しで複数社を落ち着いて見比べることです。ポイントさえ押さえれば、警備の依頼はけっして難しくありません。あなたの現場にぴったりの一社を、自信を持って選んでください。


執筆者

(ふるかわ ともゆき)
株式会社FAIRセキュリティ 副社長/警備業界15年
保有資格: 2号警備業務検定資格者 / 2号警備員指導教育責任者

運営会社

株式会社FAIRセキュリティ(株式会社FAIR 警備事業)
東京都公安委員会認定 第30004647号
対応エリア: 東京都・神奈川県は全域/埼玉県・千葉県の東京寄りエリア
対応業務: 施設警備・交通誘導・イベント警備
電話: 03-4560-1047(平日9:00〜18:00) / LINE: https://lin.ee/iAd3SEl


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