施設警備2級の費用は自己負担ゼロも可能?取得ルート別に総額を比較

施設警備2級を取る費用は、およそ2万6,000円〜9万円台。どのルートで受けるかで3倍以上変わります。

「施設警備の2級を取りたいけど、結局いくらかかるの?」と調べてみたら、16,000円と書いてあるページと79,200円と書いてあるページの両方が出てきて、混乱していませんか?実はどちらも間違いではなくて、受け方が違うだけなんです。しかも、どのページにもあまり書かれていない「合格したあとに払うお金」が別にあります。この記事では、受講料だけでなく手数料・テキスト代・講習で仕事を空ける日数まで含めた総額を、ルート別に並べて比較します。自己負担ゼロで取れるケースについても、条件をはっきりさせますね。

現場からの一言

採用面接で「資格を取りたいけれど、お金が心配で」と正直に打ち明けてくださる方は珍しくありません。実際、講習の費用そのものより、受けている間の収入が止まることを気にされているケースが多いと感じています。私たちは支援の範囲や講習日の扱いを最初にお伝えするようにしていて、そこが分かった途端に表情が変わる方もいます。未経験から入って働きながら資格を取り、任される現場が増えていく——そういう歩き方をされる方が一番多いですね。

— 株式会社FAIRセキュリティ 副社長・古川 友之

この記事で分かること

お金の話だけを、遠回りせずに書きます。読み終わったときには「自分の場合はいくらで、いつ払うのか」が言えるようになっているはずです。

  • 取得ルート3つの総額(受講料・手数料・合格証明書まで全部込み)
  • ほとんどのページが書いていない、合格後にかかる1万4,700円の正体
  • 自己負担ゼロになるのはどんなときか、そして落ちたら追加でいくらかかるか

施設警備2級の費用は結局いくら?取得ルート別の総額

結論から言うと、一番安いのは公安委員会の直接検定で約2万6,000円、一番高いのは未経験のまま自費で講習を受けるルートで9万円前後です。同じ資格なのにここまで差が出るのは、「試験を一発で受けにいくか」「講習を受けてから修了考査に臨むか」という受け方の違いによるものです。

施設警備業務検定2級は、ビル・商業施設・工場などの常駐警備で使う国家資格です。取り方は大きく2つ。①各都道府県の公安委員会が実施する直接検定を受ける、②登録講習機関(各都道府県の警備業協会など)の特別講習を受けて修了考査に合格する、のどちらかになります。どちらのルートでも、最後に公安委員会へ合格証明書の交付申請をして、はじめて「検定合格警備員」として名乗れます。

ルート別の総額の目安(東京都の例)

  • ルート1 警備会社で働きながら特別講習 … 約5万4,300円
  • ルート2 未経験・一般の区分で特別講習 … 9万円前後になることも
  • ルート3 直接検定を受ける … 約2万6,000円

※受講料は都道府県の警備業協会ごとに違います。下の金額はあくまで目安として見てください。

ルート1:警備会社で働きながら特別講習を受ける

いま警備員として働いている人が使えるのがこのルートで、費用は5万円台に収まります。東京都の警備業協会の案内では、本講習が2日間・33,000円(税込)、その前に受ける予備講習が2日間・6,600円(税込)です。ここに、修了後の検定合格者審査 4,700円合格証明書の交付 10,000円が必ず加わります。合計すると約5万4,300円。ルート3より高く見えますが、後で説明するとおり合格率がまったく違います。

ルート2:未経験・一般の区分で特別講習を受ける

警備員として所属していない状態で講習を受ける場合、受講料の区分そのものが変わり、警備員として受けるより2倍以上高くなります。地域によっては79,200円という受講料が案内されているケースもあります。さらに協会によっては、事前教育の料金が「会員11,000円・非会員33,000円」のように所属の有無で分かれていることもあり、ここでも差がつきます。審査4,700円と証明書10,000円を足すと、総額で9万円前後に届くこともある、と考えておいてください。

同じ資格、同じ講習内容なのに、働きながら取るか、無職のまま自費で取るかで2倍以上。これは知らずに払うと、あとから一番くやしい差額です。

ルート3:直接検定を受ける

費用だけを見れば最安で、検定手数料16,000円+合格証明書10,000円の約2万6,000円で済みます。講習を受けないぶん、日数も取られません。ただし安さの代わりに背負うものがあります。学科試験は五枝択一式20問(100点)を60分で解いて90点以上、実技は減点式で90点以上。しかも実技を受けられるのは学科に合格した人だけです。要するに、ほぼ取りこぼしが許されない試験だと思ってください。

受講料のほかに消えるお金——手数料・テキスト代・講習で空ける日数

費用を調べていて一番ズレやすいのが、受講料=総額だと思ってしまうことです。実際には、受講料を払い終わったあとにもう1〜2回、お金を出す場面があります。ここを知らないと、予算を1万円以上見誤ります。

合格したあとに払う「1万4,700円」を計算に入れる

講習ルートで見落とされがちなのが、検定合格者審査の4,700円と、合格証明書の交付手数料10,000円です。合わせて1万4,700円。直接検定ルートでも、合格証明書の10,000円は同じように必要になります。つまりどのルートを選んでも、最後に1万円は必ず出ていくということです。この金額は各都道府県の手数料として決まっているもので、値切ることも省くこともできません。ちなみに証明書は、住所などが変わったときの書換えが2,200円、なくしたときの再交付が2,000円かかります。

講習の日数と、その間に入らない給料

もうひとつ、金額表には絶対に出てこないのが「働けない日の分の収入」です。講習の日数は協会によって組み方が違い、東京都の例では本講習が2日間、予備講習が2日間。これに事前教育が加わる地域もあり、通算すると数日から1週間ほど現場を空けることになります。日給制で働いている方なら、その日数ぶんの日給がそのまま機会損失です。受講料が数万円でも、実際に財布から出ていく感覚はもう少し重いと見積もっておくと、あとで慌てません。

なお、テキスト代が受講料に含まれているかどうかも協会によって扱いが違います。金額を先に知りたいときは、申し込み前に受講先へ「受講料にテキスト代は含まれますか」と一言聞いておくのが確実です。

応募を検討されている方は、求人・応募フォームから気軽にお問い合わせいただけます。

自己負担ゼロは可能?資格取得支援と、落ちたときの再挑戦コスト

結論を先に言うと、自己負担ゼロは十分あり得ます。ただしそれは「資格が安いから」ではなく、費用を会社が出しているからです。誰の財布から出るのかで、あなたの実質負担はまったく別の数字になります。

資格取得支援制度を使うと、実質いくらになるのか

警備会社の求人でよく見る「資格取得支援あり」という言葉は、実はかなり幅のある表現です。同じ言葉でも、実質負担は下のように変わります。

  • 受講料も手数料も会社負担 … 実質0円。講習日が勤務扱いなら収入も減りません
  • 受講料だけ会社負担 … 審査・証明書の1万4,700円が自己負担で残ります
  • いったん立て替えて、合格後に会社が補助 … 一時的に全額を自分で用意する必要があります
  • 支援なし … 上のルート別総額がそのまま自分の負担になります

応募前に、この3つだけ聞いておくと迷いません

  • 受講料のほかに、審査・証明書の手数料も会社負担ですか
  • 講習を受ける日は勤務扱い(給料が出る日)になりますか?
  • 取得後に一定期間勤めないと返金が必要になる決まりはありますか?

支援の中身は会社によって本当にバラバラです。金額を推測せず、応募時にそのまま質問してしまうのが一番早くて確実ですよ。

落ちたらいくらかかる?再挑戦コストで見る合格率の意味

ここが、安いルートが本当に安いとは限らない理由です。直接検定で不合格になった場合、次に受けるにはまた16,000円を払うことになります。一方、特別講習の修了考査で不合格になった場合は、再講習の料金を案内している協会があり、たとえば13,200円という設定です。

合格率は年度によって上下しますが、一般に直接検定のほうが低く、講習を受けてから修了考査に臨むほうが高いという傾向が語られてきました。数字そのものは古い年度のものが出回っているので鵜呑みにしないでほしいのですが、「講習で内容を教わってから受けるほうが通りやすい」という構造自体は変わりません。2万6,000円のルートで2回落ちれば、講習ルートの総額を超えてしまいます。費用は1回あたりではなく、受かるまでの合計で比べる——ここだけは押さえておいてください。

取った費用は回収できる?資格手当と現場での評価

お金をかけて取る以上、気になるのは「元が取れるのか」ですよね。回収の柱は2つ、資格手当と、入れる現場が増えることです

警備業法では、公安委員会規則で定められた一部の警備業務について、検定に合格した警備員を配置しなければならないと定められています。つまり現場側から見ると、有資格者でなければ埋められない枠が存在するということ。資格を持っている人はその枠に入れるので、仕事の選択肢が単純に広がります。会社にとっても受注できる案件が増えるため、評価されやすいポジションです。

資格手当については、金額を出したいところなのですが、これは会社ごとに設定がまったく違います。月額で固定して払う会社、現場に入った日ごとに付ける会社、基本給に含めてしまう会社があり、相場としてひとつの数字を出すのは正直むずかしいです。ここは推測で語らず、応募や面談のときに「施設警備2級を持っていると手当はどうなりますか」と直接確認してください。取得費用を何ヶ月で取り戻せるかは、その答えが分かった瞬間に自分で計算できます。

それと、忘れがちですが合格証明書は一度取れば有効期限がありません。転職しても持っていけます。数万円の支出を「今年の出費」ではなく、これから先ずっと使える持ち物として見ると、判断はだいぶ楽になるはずです。

よくある質問

Q. 施設警備2級を取るのに、いちばん安く済む方法はどれですか?
A. 費用だけで見れば、公安委員会の直接検定が最安です。検定手数料16,000円と合格証明書の交付10,000円で、約2万6,000円で取得できます。ただし学科・実技とも90点以上が必要で、不合格ならもう一度16,000円かかります。受かるまでの合計額で考えると、講習ルートのほうが結果的に安くなる人もいます。
Q. 未経験でも受けられますか?費用は変わりますか?
A. 受けること自体はできますが、費用は変わります。特別講習は警備員として受ける区分と一般の区分で受講料が分かれており、一般の区分では2倍以上、79,200円という案内が出ている地域もあります。先に警備会社に就職してから会社経由で受けるほうが、金額面ではかなり有利です。
Q. 受講料のほかに、どんなお金がかかりますか?
A. 講習ルートでは検定合格者審査が4,700円、そして合格証明書の交付が10,000円かかります。直接検定でも証明書の10,000円は必要です。このほかテキスト代や会場までの交通費、講習で仕事を空ける日数ぶんの収入も実質的な負担になります。受講料だけを予算にすると1万円以上足りなくなります。
Q. 会社が費用を出してくれることはありますか?
A. あります。資格取得支援制度を設けている警備会社は多く、受講料を全額負担する会社もあります。ただし手数料まで含むのか、講習日が勤務扱いになるのか、取得後に一定期間の勤務条件があるのかは会社ごとに違います。金額を推測せず、応募のときに支援の範囲をそのまま質問して確認してください。
Q. 受講料はどこで確認すればいいですか?
A. 特別講習の受講料は各都道府県の警備業協会が設定しているため、地域によって金額が異なります。この記事の金額も一例です。実際に申し込む前に、受ける予定の都道府県の警備業協会へ問い合わせて、受講料・事前教育の料金・テキスト代の扱い・講習日数をまとめて確認するのが確実です。

まとめ

施設警備2級の費用は、直接検定なら約2万6,000円、働きながらの特別講習なら約5万4,300円、未経験のまま自費で受けると9万円前後。そしてどのルートでも合格証明書の10,000円は必ずかかります

もし今このページを「まず資格を取ってから警備の仕事を探そう」と思って読んでいるなら、順番を逆にするだけで数万円変わる可能性があります。先に警備会社に入り、会社の資格取得支援を使って取る——これが金額面ではいちばん軽いルートです。未経験から始められる求人は多く、働いて給料をもらいながら資格を目指せます。

次にやることはシンプルです。①自分がどのルートに当てはまるか決める ②受ける都道府県の警備業協会に受講料と日数を確認する ③応募先に支援制度の範囲を聞く。この3つで、あなたの実質負担額ははっきりします。

出典:警視庁「警備業に係る手数料」「公安委員会が実施する直接検定の学科試験及び実技試験」「警備員検定合格証明書の取得方法」(https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/tetsuzuki/keibi/k_keibi/tesuryo.html)/一般社団法人東京都警備業協会「特別講習受講案内・申込方法」(https://www.toukeikyo.or.jp/education/special_course_info.html)/一般社団法人広島県警備業協会「教育・講習 特別講習」(https://www.hirokeikyo.com/tokubetsu.html)/警備業法(e-Gov 法令検索:https://laws.e-gov.go.jp/law/347AC0000000117)。金額は記事作成時点のもので、受講料は各都道府県の警備業協会により異なります。


執筆者

(ふるかわ ともゆき)
株式会社FAIRセキュリティ 副社長/警備業界15年
保有資格: 2号警備業務検定資格者 / 2号警備員指導教育責任者

運営会社

株式会社FAIRセキュリティ(株式会社FAIR 警備事業)
東京都公安委員会認定 第30004647号
対応エリア: 東京都・神奈川県は全域/埼玉県・千葉県の東京寄りエリア
対応業務: 施設警備・交通誘導・イベント警備
電話: 03-4560-1047(平日9:00〜18:00) / LINE: https://lin.ee/iAd3SEl


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