施設警備の求人は、未経験・無資格からでも応募でき、法定の研修を受けてから現場に立つのが基本です。だから「自分にもできるのかな」と不安な方でも、スタートラインは意外とそろっているんです。
とはいえ、24時間勤務や夜勤があったり、応募しても警備員になれない条件(欠格事由)があったりと、始める前に知っておきたいポイントもあります。この記事では、仕事の中身から最新データで見る給料、応募前の注意点まで、未経験の方が「自分にできそうか」を判断できる材料を正直にまとめました。
この記事でわかること
- 施設警備の1日の流れと、実際にやっている仕事の中身
- 最新の公的データでわかる給料の目安と、資格でどこまで上がるか
- 応募前に確認したい「警備員になれない条件」と、入社してから1ヶ月の流れ
目次
現場からの一言
施設警備の現場では、未経験で入られた方が最初の泊まり勤務に緊張されるケースが多いです。ただ、防災センターの操作や巡回のルートは先輩と何度も一緒に回りながら覚えていく現場がほとんどで、いきなり一人にすることはまずありません。数週間もすると自分のペースで館内を見回れるようになり、『思っていたより落ち着いて働ける』と感じていただけることが多いと感じています。夜の静かな館内を守る仕事には、独特のやりがいがあるものです。
— 株式会社FAIRセキュリティ 副社長・古川 友之
施設警備の求人ってどんな仕事?1日の流れで見る現場のリアル
施設警備は、建物の中を見回ったり、出入りする人をチェックしたり、防災センターで設備を見張ったりして「その施設の安全」を守る仕事です。走り回るというより、決まった場所と時間で静かに目を配る仕事が中心なので、体力にそこまで自信がない方でも続けやすいのが特徴なんです。
具体的には、こんな業務を組み合わせて担当します。求人票では「常駐警備」「1号警備」と書かれていることが多いですね。
- 巡回:館内や敷地を決まったルートで見回り、異常がないか確認する
- 立哨(りっしょう)・出入管理:出入口に立って、人や車の出入りをチェックする
- 受付業務:来館者の対応や入館証の発行をする
- 防災センター業務:モニターで監視カメラや火災報知器などの設備を見張る
- 鍵の管理:施設の鍵の受け渡しや開錠・施錠を記録して管理する
働く場所もいろいろです。「警備=屋外で立っている」というイメージを持たれがちですが、施設警備の多くは屋内。商業施設・オフィスビル・病院・学校・公共施設など、身近な建物のほとんどに施設警備員がいます。どんな施設に配置されるかで働き方の雰囲気もけっこう変わるので、求人を見るときは「勤務先の種類」もチェックしておくと安心ですよ。
よくある1日の流れ
泊まり勤務の一例をあげると、夕方に出勤して引き継ぎ、夜は数回の巡回と防災センターでの監視、深夜に交代で仮眠、早朝にまた巡回して朝の引き継ぎ…という流れが多いです。ずっと動きっぱなしではなく、待機と巡回を繰り返すリズムなので、慣れると自分のペースがつかめてきます。
この仕事に向いているのは、コツコツと同じ作業を丁寧に続けられる人、周りをよく観察できる人、そして責任感を持って「異常がないか」を見張れる人です。逆に、常に人と話していたい人や、じっとしている時間が苦手な人には単調に感じられるかもしれません。ただ、「施設と人の安全を自分が守っている」という手ごたえは、他の仕事ではなかなか味わえないやりがいです。夜間に何事もなく朝を迎えられたときの安心感が好きだ、という声はよく聞きます。
施設警備の給料はいくら?年収・時給を最新データで確認する
施設警備員の給料は、最新の公的統計で平均年収379.9万円が目安です。月給制の正社員が中心で、時給制のパートや日給制の現場もあります。深夜手当や資格手当が付くと、そこからさらに収入は上がっていきます。
厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)の令和7年データでは、施設警備員の平均年収は379.9万円、月間の実労働時間は167時間とされています。注目したいのが有効求人倍率4.03倍という数字。これは1人の求職者に対して約4件の求人がある状態で、それだけ人手が足りず、未経験でも採用されやすい仕事だということなんです(出典:厚生労働省 職業情報提供サイト job tag「施設警備員」 https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/241 )。
未経験スタートの目安としては、時給制で1,100〜1,400円台、日給制で1万円前後からという求人が一般的な相場です。初任給の月収ベースで見ると20万円台前半からというケースが多く、そこに深夜帯(22時〜翌5時)の割増(労働基準法で25%以上)が乗るので、夜勤のある現場は日中だけの仕事より手取りが増えやすい、という仕組みになっています。地域によっても差があり、都市部のほうが時給・日給ともに高めに設定される傾向です。求人票の額面だけで比べず、勤務地・勤務体系・手当までセットで見ると、実際の手取りがイメージしやすくなりますよ。
資格を取ると給料はどう変わる?
施設警備には「施設警備業務検定」という国家資格があり、2級・1級の区分があります。まず未経験で入って実務を覚え、2級を取ると資格手当が付いたり、任される現場のランクが上がったりします。さらに1級を取れば、現場の責任者クラスとしてキャリアアップしていく道もひらけます。多くの会社が資格取得支援(受験費用の補助など)を用意しているので、「入ってから資格でステップアップ」が現実的なルートです。
24時間勤務と仮眠のリアル ― 生活リズムはどう作っていく?
施設警備の大きな特徴が24時間勤務(隔日勤務)です。日勤だけの現場もありますが、泊まり込みで仮眠をはさむシフトが多く、この生活リズムを最初につかめるかが「続けられるか」の分かれ目になります。
24時間勤務といっても、その間ずっと働き続けるわけではありません。多くの現場は変形労働時間制で、勤務時間の中に休憩と仮眠が組み込まれています。1回の泊まり勤務が終わると翌日は「明け休み」になることが多く、カレンダー上の休みが増えて見えるのもこの働き方の特徴です。「週の半分近くが家にいる感覚」という人もいます。
勤務の組み方は現場によって違います。24時間の泊まり勤務を1日おきに繰り返す隔日勤務もあれば、日勤・夜勤・明けを交代で回す三交代制を採る大きな施設もあります。三交代制は1回の勤務が8時間前後と短めで、生活リズムを崩したくない人には向いています。逆に隔日勤務は勤務日数が少なく、まとまった休みが取りやすいのがメリット。求人票を見るときは「どの勤務体系か」で1週間の働き方がまったく変わるので、ここは必ずチェックしておきたいところです。
気になるのは体への負担ですよね。未経験の方がつまずきやすいのが最初の1ヶ月の生活リズムです。乗り切るコツをいくつか挙げておきます。
- 明け休みに寝すぎない。夕方まで寝てしまうと夜眠れず、次の勤務がつらくなります
- 勤務前は軽く仮眠を取り、勤務中の眠気のピーク(深夜2〜4時ごろ)に備える
- 休みの日は朝に日光を浴びて、体内時計をリセットする
最初はしんどくても、2〜3週間もすると体が慣れてくる人がほとんどです。「夜型の生活が合っていた」と気づく方も意外と多いんですよ。
応募を検討されている方は、求人・応募フォームから気軽にお問い合わせいただけます。
【上位記事が書かない】応募前に確認したい「警備員になれない条件」(警備業法14条)
意外と知られていませんが、警備業法では「警備員になれない人の条件(欠格事由)」がはっきり決まっています。応募する前に自分が当てはまらないかを確認しておくと、選考でのミスマッチや「せっかく応募したのに…」を防げます。ここは他の求人記事があまり触れていない大事なポイントなので、しっかり見ておきましょう。
警備業法第14条では、18歳未満の人は警備員になれないと定められています。あわせて、同法第3条の「欠格事由」に当てはまる人も警備業務に就けません。おおまかに言うと、次のような条件です(出典:e-Gov法令検索「警備業法」 https://laws.e-gov.go.jp/law/347AC0000000117 )。
- 破産手続開始の決定を受けて、まだ復権していない人
- 禁錮以上の刑を受け、または警備業法違反などで罰金刑を受けて、5年を経過していない人
- 最近5年間に、警備業務に関して重大な不正行為をした人
- 暴力団員、または暴力団員でなくなってから5年を経過していない人
- アルコール・麻薬・覚醒剤などの中毒者
- 心身の障害により警備業務を適正に行えないと国家公安委員会規則で定められた人
未経験の人が最初の1ヶ月で経験すること(新任教育20時間→登録→OJT)
「未経験でいきなり現場に立たされたらどうしよう」と不安な方、安心してください。未経験者がいきなり一人で現場に立つことはありません。法律で決められた研修を受け、警備員として登録されてから、先輩と一緒のOJTを経て独り立ちする、という順番がきちんと決まっています。
入社してから独り立ちまでの流れを時系列で見てみましょう。
- 1. 応募・面接:志望動機や勤務条件をすり合わせます。未経験歓迎の求人がほとんどです
- 2. 採用手続き:身分証の提出、健康診断、身辺(身上)調査、制服の貸与などを進めます
- 3. 新任教育(20時間以上):警備業法で義務づけられた研修です。警備の基本ルールや法律、施設警備の実務、緊急時の対応などを学びます
- 4. 警備員として登録:教育を修了すると、正式に警備員として現場に配置できるようになります
- 5. OJT(現場同行):先輩と一緒に実際の現場に入り、巡回ルートや防災センターの操作を覚えます
- 6. 独り立ち:仕事を覚えたら、自分の担当として現場に立ちます
この新任教育20時間以上というのは、どの警備会社でも必ず行われる法定の研修です(出典:e-Gov法令検索「警備業法」 https://laws.e-gov.go.jp/law/347AC0000000117 )。つまり「知識ゼロで放り込まれる」ことは制度上あり得ない、ということ。ここを知っておくと、応募のハードルがぐっと下がりますよね。
女性・50代60代でも働ける?年齢と性別のリアルな話
結論からいうと、施設警備は男性が多めの職場ですが、女性も50代・60代の方も、未経験から働いている人がたくさんいます。とくに施設警備は立ちっぱなしの現場が少ないので、体力面のハードルが低く、幅広い年代・性別の人が長く続けやすい仕事なんです。
年齢について見てみると、施設警備員の平均年齢は53.8歳とされています(出典:厚生労働省 職業情報提供サイト job tag「施設警備員」 https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/241 )。つまり50代・60代がボリューム層で、シニアから未経験で始めても「浮く」ことはまずありません。定年後のセカンドキャリアとして選ぶ方も多い職種です。
女性の場合は、受付業務や来館者対応、女性用エリアの巡回・点検など、女性ならではの需要がある現場が向いています。病院や商業施設など、丁寧な接客が求められる施設では女性が活躍しやすい傾向です。求人票に「女性活躍中」「更衣室・仮眠室あり」と書かれているかは、実際に働きやすい環境かを見分ける良い目印になりますよ。
配置される現場も、年代や性別に合わせて調整されることが多いです。たとえばシニアの方なら、巡回距離が短めで座って対応できる時間もある受付・防災センター中心の現場、女性なら更衣室や仮眠室がきちんと分かれている施設、というように、面接で希望を伝えると配慮してもらえるケースがほとんどです。「体力に不安がある」「夜勤は週に何回まで」といった条件は、遠慮せず最初に相談しておくのが長続きのコツです。
一方で正直にお伝えすると、深夜の巡回や長時間の泊まり勤務は、体調管理がしっかりできる人でないとしんどく感じることもあります。ご自身の生活リズムや体力と相談して、日勤中心の現場から始めるという選び方もアリです。無理のない範囲から始めて、慣れてきたら泊まり勤務にも挑戦する、というステップを踏めば、年齢や性別に関係なく長く続けられます。
失敗しない求人選び ― 自分に合う警備と求人票の見方
求人選びで失敗しないコツは、「自分に合う警備の種類」を知ってから、求人票の中身を読み解くことです。同じ「警備」でも、施設・交通誘導・イベントで働き方は大きく変わります。ここを混同したまま応募すると「思っていた仕事と違った」となりがちなんです。
施設警備・交通誘導・イベント警備、どれが自分に合う?
ざっくり比べると、こんな違いがあります。
- 施設警備(1号):屋内中心・天候に左右されにくい・落ち着いて働ける。長く安定して働きたい人向け
- 交通誘導警備(2号):屋外・工事現場や道路での立ち仕事・天候の影響あり。体を動かすのが好きな人向け
- イベント警備(2号):単発・短期が多い・人の多い会場での雑踏整理。まず単発で試したい人向け
「じっくり腰を据えて働きたい」なら施設警備、「屋外で体を動かしたい」なら交通誘導、「まず短期で経験してみたい」ならイベント、という選び方が分かりやすいと思います。
求人票でチェックしたいポイント
施設警備の求人票を見るときは、給料の額面だけでなく次の点を確認しましょう。
- 日給・時給の内訳:研修中も同じ給与が出るか。手当が別途付くか
- 勤務地が固定か流動か:毎回同じ現場か、複数の現場を回るか
- 直行直帰OKか:会社に寄らず現場に直接行けるかで、通勤の負担が変わります
- 夜勤・24時間勤務の有無:日勤のみか、泊まりありか
- 資格取得支援があるか:将来のキャリアアップに関わります
施設警備の求人についてよくある質問
- Q. 施設警備は未経験でも本当にできますか?
- A. できます。施設警備の求人の多くは未経験・無資格から応募でき、警備業法で決められた新任教育(20時間以上)を受けてから現場に入ります。いきなり一人で立つことはなく、先輩とのOJTを経て独り立ちするため、知識ゼロからでも段階的に仕事を覚えられます。有効求人倍率も高く、採用されやすい仕事です。
- Q. 施設警備の仕事はきついですか?夜勤がつらいと聞きます。
- A. 体を激しく動かす仕事ではないため肉体的な負担は少なめですが、夜勤や24時間勤務で生活が不規則になる点は正直つらく感じる人もいます。深夜の眠気や単調さが大変という声もあります。ただし明け休みで休日が増える働き方でもあり、生活リズムが合えば長く続けやすい仕事です。
- Q. 何歳まで働けますか?年齢制限はありますか?
- A. 警備業法で下限は18歳以上と決まっていますが、上限の年齢制限は基本的にありません。施設警備員の平均年齢は53.8歳と高めで、50代・60代から未経験で始める人も多くいます。立ち仕事が少ない現場を選べば、シニアでも体力面の負担を抑えて働けます。
- Q. 施設警備に資格は必要ですか?
- A. 応募の時点では資格は不要で、無資格から始められます。働きながら「施設警備業務検定(2級・1級)」を取ると、資格手当が付いたり、任される現場のランクが上がったりします。多くの会社が資格取得支援を用意しているので、入社後にステップアップを目指すのが一般的なルートです。
- Q. 応募してから働き始めるまで、どのくらいかかりますか?
- A. 会社によりますが、応募・面接のあと、健康診断や身辺調査などの採用手続きを行い、新任教育(20時間以上)を受けてから現場に入ります。この流れがあるため、応募から初出勤までは数日〜2週間ほどかかることが多いです。研修中も給与が出るかは求人票で確認しておきましょう。
まとめ ― 施設警備は未経験から始めやすい仕事
施設警備の求人は、未経験・無資格からでも応募でき、法定の研修とOJTを経て段階的に独り立ちできる、始めやすい仕事です。給料は最新データで平均年収379.9万円が目安、有効求人倍率も高く、採用のハードルは決して高くありません。
一方で、24時間勤務や夜勤といった働き方の特徴、応募前に確認したい「警備員になれない条件」もあります。この記事のポイントをおさらいしておきましょう。
- 仕事は巡回・出入管理・防災センター業務などが中心で、屋内の落ち着いた現場が多い
- 給料は最新の公的データで確認し、手当や研修中の給与まで含めて求人票を見比べる
- 応募前に警備業法14条・3条の欠格事由に当てはまらないかチェックする
- 自分に合う警備の種類(施設・交通誘導・イベント)を知ってから求人を選ぶ
「自分にもできそう」と感じたら、まずは日勤中心の現場や、資格取得支援のある求人から探してみるのがおすすめです。無理なく始めて、資格でステップアップしていける仕事ですよ。
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