警備員の仕事とは?未経験の応募から初現場・給料までを日単位で解説

警備員の仕事は、施設や工事現場で人と車の安全を守る仕事です。未経験・無資格でも応募でき、法律で決まった20時間以上の新任教育を受けてから現場に立ちます。

「体力に自信はないけど大丈夫かな」「研修中って給料出るの?」「雨で現場が飛んだ月は生活できる?」——警備の求人を見ていると、こういう不安が次々わいてきますよね。求人サイトの解説記事はたくさんありますが、応募してから初めて現場に立つまでに実際に何日かかるのか、その間のお金はどうなるのかまで書いてあるものは、意外と見当たりません。この記事では、人を採用している警備会社の目線で、そこを日単位まで踏み込んで整理しました。

この記事でわかること

先に結論をまとめます。この3点がわかれば、応募ボタンを押すかどうか判断できます。

  • 警備員の仕事は法律上4種類あり、求人の大半は施設警備(1号)と交通誘導・雑踏警備(2号)です
  • 応募から初現場まではおおむね1〜2週間。間に法定の新任教育20時間以上が入り、多くの会社ではこの研修時間にも賃金が支払われます
  • 収入の波は「日給の高さ」より会社選びと現場の種類で決まります。求人票の見るべき箇所は5つだけです

警備員の仕事は大きく4種類|1号〜4号のちがいをやさしく整理

警備の仕事は、警備業法という法律で1号から4号までの4種類に分けられています。求人でよく見かけるのは1号と2号で、この2つを押さえれば求人票はほぼ読めます。

「1号」「2号」という呼び方は業界の内輪の言葉に見えますが、実は仕事の中身がまるごと違います。同じ「警備員」でも、屋内でじっと立つ仕事と、屋外で車を止める仕事では、身体の使い方も向き不向きも別物です。応募前にどちらなのかだけは確認しておきましょう。

1号警備(施設警備)と2号警備(交通誘導・雑踏警備)

求人数がいちばん多いのがこの2つです。まずここから選ぶことになります。

  • 1号警備=施設警備:オフィスビル、商業施設、病院、学校、工場などに常駐して、出入りする人のチェック、館内の巡回、防災センターでのモニター監視、受付対応などを行います。屋内が中心なので天候に左右されず、座って監視する時間もあります。24時間体制の現場では、日勤・夜勤・明けを組み合わせた勤務になります。
  • 2号警備=交通誘導・雑踏警備:交通誘導は道路工事や建築現場で、車と歩行者を安全に通す仕事です。雑踏警備は花火大会、スポーツイベント、商業施設のセールなど、人が大勢集まる場所で流れを作る仕事です。屋外が中心で、立っている時間が長くなります。

「人と話すのが苦手」という方は施設警備の夜間巡回、「じっとしているのが苦手」という方は交通誘導、というように、性格から選ぶ人も少なくありません。

もう少し細かく見ると、同じ2号警備でも交通誘導と雑踏警備では求められるものが違います。交通誘導は車を安全に止めて通す判断が中心で、通行するドライバーとのやりとりが多くなります。雑踏警備は人の流れを事前に設計して詰まらせないのが仕事で、イベント当日は無線でチームと連携しながら動きます。雑踏警備は土日祝やイベントシーズンに集中するため、平日は別の仕事をしながら休日だけ入る、という働き方をしている人もいます。

3号警備(貴重品運搬)と4号警備(身辺警備)

この2つは求人数が少なく、未経験からの入口としては現実的ではありません。

  • 3号警備=貴重品運搬警備:現金や美術品、核燃料などを運ぶ車両に同乗し、輸送中の安全を守ります。専用車両と装備が必要なため、扱っている会社が限られます。
  • 4号警備=身辺警備:いわゆるボディガードです。要人や一般の方に付き添って身の安全を守ります。高い専門性が求められ、経験者採用が基本です。

まずは1号か2号で経験を積み、そこから3号・4号に移る人が多い、というのが実際のところです。求人サイトで「警備員」と検索して出てくるものの大半は1号か2号だと考えて差し支えありません。

なお、この4区分は会社ごとに扱っている範囲が違います。交通誘導だけを専門にしている会社もあれば、施設警備と交通誘導の両方を持っている会社もあります。後で触れますが、天候による収入の波を抑えたい場合はこの「扱っている範囲」が効いてくるので、応募先を選ぶときの判断材料として覚えておいてください。

(根拠:警備業法第2条第1項/e-Gov法令検索・警備業法

1日の流れで見る警備員の仕事|施設警備と交通誘導のリアルな一日

結論から言うと、施設警備は「決まった時間割をこなす仕事」、交通誘導は「工事の進み方に合わせて動く仕事」です。同じ8時間でも、体感はかなり違います。

求人票の「勤務時間8:00〜17:00」という表記だけでは、実際にどう1日が過ぎるのか想像しにくいですよね。代表的な流れを並べてみます。

施設警備の一日(日勤の例)

  • 8:30 出勤・制服に着替え、前の勤務者から申し送りを受ける(不審者情報、故障箇所、来訪予定など)
  • 9:00 開館対応、出入口の解錠、来訪者の受付対応
  • 10:30 館内巡回(防火扉、非常口、消火器、駐車場などをチェックして記録)
  • 12:00 休憩(交代制でとる現場が多い)
  • 13:00 防災センターでモニター監視、鍵の貸出管理、業者の入退館チェック
  • 15:30 2回目の巡回、日報の記入
  • 17:30 夜勤者へ申し送りをして退勤

「巡回」と「監視」を繰り返す仕事なので、慣れると1日の流れが体に入ります。逆に言えば、変化が少ないことを退屈と感じる人にはつらいかもしれません。

交通誘導の一日(工事現場の例)

  • 7:30 現場に直行して集合。工事の元請け担当者から作業内容と危険箇所の説明を受ける
  • 8:00 規制看板・コーン・バリケードを設置し、通行区分を作る
  • 8:30 誘導開始。歩行者を優先しつつ、工事車両の出入りと一般車両を交互にさばく
  • 10:00 / 15:00 現場全体の小休憩に合わせて休憩
  • 12:00 昼休憩(1時間前後。近くの店や車内でとる人が多い)
  • 16:30 規制材を撤収し、路面に異常がないか確認
  • 17:00 元請けに報告して解散。直帰できる現場が多い

交通誘導は直行直帰ができる現場が多いのが特徴です。会社に寄る時間がない分、拘束時間は短くなります。ただし現場が遠い日は移動が長くなるので、通える範囲かどうかは応募時に確認しておくと安心です。

ここがポイント
「立ちっぱなしがきつい」と言われるのは主に2号(交通誘導・雑踏)です。体力に不安がある方、腰やひざに持病がある方は、座って監視する時間がある1号(施設警備)から探すと続けやすくなります。

夜勤と24時間勤務はどうなるのか。施設警備の常駐現場では、24時間体制のところが多くあります。よくあるのは「日勤(8時間)」「夜勤(16時間・仮眠あり)」「明け休み」を組み合わせるかたちで、夜勤明けはそのまま休みになるため、月の出勤日数が少なくても収入を確保しやすいのが特徴です。夜勤には仮眠時間が設定されているのが一般的で、仮眠室で数時間休めます。生活リズムは崩れやすいので、入る前に「夜勤が月に何回あるか」を必ず確認しておきましょう。

働き方の面では、他の仕事にはないメリットもあります。

  • シフトの自由度が高い:週2〜3日、土日だけ、平日だけといった組み方に対応する会社が多く、家庭やダブルワークと両立しやすい仕事です
  • 人間関係のストレスが少ない:現場に入る警備員は1〜数名で、社内の会議や複雑な上下関係にさらされる時間がほとんどありません
  • 短期間で戦力になれる:覚えることが手順化されているため、他業種からの転職でも数週間で一人前に扱われます
  • 年齢を重ねても続けやすい:屋内の施設警備に移れば、体力の落ちる年代になっても働き方を変えずに続けられます

応募を検討されている方は、求人・応募フォームから気軽にお問い合わせいただけます。

応募から初現場までを日単位で解説|研修20時間と最初の給与はいつ出る?

結論として、応募してから初めて現場に立つまではおおむね1〜2週間です。間に法律で決まった新任教育が入り、その研修時間にも賃金が支払われるのが原則です。

ここが求人サイトの記事でいちばん説明が薄いところです。「研修があります」で終わっていて、何日かかるのか、その間タダ働きなのかが書かれていない。実際の流れを日単位で並べます。

  • 1日目:応募 — Webフォームか電話で応募。折り返しの連絡は当日〜翌営業日が一般的です
  • 2〜4日目:面接 — 履歴書を持参して面接。所要1時間ほど。志望動機を細かく聞かれるより、通える範囲・希望シフト・健康状態の確認が中心です
  • 面接後〜1週間:書類の準備 — 採用が決まると、住民票や身分証など警備員としての適格性を確認する書類を提出します。ここで日数がかかることがあるので、早めに用意すると初現場が早まります
  • 5〜10日目:新任教育(20時間以上) — 座学と実技を合わせて合計20時間以上。1日5〜6時間として3〜4日間が目安です。内容は警備業法の基礎、護身術、救急法、そして配属先に合わせた業務別教育(交通誘導なら誘導灯の使い方や車両の停め方、施設警備なら巡回と鍵の管理)です
  • 10〜14日目:初現場 — いきなり1人で立つことはまずありません。最初の数日は先輩と2人組で入り、実地で覚えます

提出書類でつまずかないために。警備業は法律で「警備員になれない人」がはっきり決まっているため、採用時にその確認書類を求められます。会社によって多少違いますが、よく求められるのは次のようなものです。役所に行く必要があるものは、面接の前後に先に取っておくと全体が1週間ほど早く進みます。

  • 住民票の写し(本籍地の記載があるもの/マイナンバーの記載は不要)
  • 身分証明書(本籍地の市区町村で発行される、後見等を受けていないことの証明。運転免許証とは別物です)
  • 誓約書・履歴書(会社が用意した様式に記入します)
  • 健康診断書(求める会社と求めない会社があります)

「身分証明書」という名前で運転免許証を持っていくと出し直しになりがちなので、ここだけ気をつけてください。市区町村の窓口で数百円、即日で発行されます。

面接で準備しておくとよいこと。警備の面接では、志望動機を深く掘られることはあまりありません。代わりに聞かれるのは、通える範囲・入れる曜日と日数・体調面・夜勤の可否の4点です。ここを自分の中で決めてから面接に行くと、その場で配属候補の現場まで話が進み、初現場までの日数が短くなります。逆にここが曖昧だと、会社側も配属を決められず保留になってしまいます。

研修中の給与について。新任教育は法律で義務づけられた業務の一部なので、その時間は労働時間として扱われ、賃金が支払われるのが原則です。求人票に「研修中の時給」や「研修手当」の記載があるか、無ければ面接で必ず確認してください。「研修は無給」と説明する会社は、その時点で候補から外して構いません。

また、初回の給与がいつ振り込まれるかは会社によって差があります。月末締め・翌月15日払いのような一般的なサイクルだと、働き始めてから最初の入金まで1か月以上空くことがあります。当座の生活費が心配な方は、日払い・週払いに対応しているかを面接で聞いておきましょう。警備業界は対応している会社が比較的多い分野です。

(根拠:警備業法第21条/警備業法施行規則第38条・新任教育の時間数/e-Gov法令検索・警備業法施行規則

警備員の給料はいくら?日給の目安・収入の波・資格で上がる額

首都圏の求人でよく見かける水準は、日勤で1万1,000円〜1万5,000円前後、夜勤で1万4,000円〜1万8,000円前後です。月の手取りは働いた日数でほぼ決まるため、「日給の高さ」より「月に何日入れるか」のほうが生活には効いてきます。

金額だけ見ると悪くないのに「収入が不安定」と言われるのはなぜか。その中身を分解すると、対策も見えてきます。

日給の目安と月収のイメージ

日給1万2,000円の現場に月20日入った場合、額面は24万円になります。同じ日給でも月15日なら18万円です。この差が「不安定」の正体のほとんどです。

  • 夜勤・深夜帯:22時〜翌5時は法律上の割増賃金の対象になるため、日勤より1日あたり2,000〜4,000円ほど高く設定されることが多いです
  • 年末年始・繁忙期:工事とイベントが重なる7月〜3月は現場が増え、特別手当が付く現場も出てきます
  • 残業:工事の延長で規定時間を超えた分は残業代として支払われます。日報に実際の時間を正確に書く習慣が、そのまま収入を守ります

額面と手取りの差も先に知っておきましょう。額面24万円がそのまま振り込まれるわけではありません。社会保険(健康保険・厚生年金)に加入する働き方であれば、所得税・住民税と合わせて額面のおおよそ8割前後が手取りの目安になります。24万円なら19万円前後というイメージです。

ここで迷いやすいのが、社会保険に入るか入らないかです。週の労働時間が短い働き方だと加入対象にならないこともありますが、加入したほうが将来の年金額が増え、病気やケガで働けない期間の保障も付きます。長く続けるつもりなら、加入できる日数で働くほうが結果的に有利です。求人票の「社会保険完備」の記載と、その適用条件(週何日以上か)を面接で確認しておきましょう。

雨で現場が飛んだ月にどうなるか、どう防ぐか

屋外の工事は、大雨や台風で作業中止になります。すると交通誘導の現場もその日は無くなります。月に3日飛べば、日給1万2,000円なら3万6,000円の減収です。これは知らずに入ると効きます。

ただし、これは会社選びと現場の組み合わせでかなり防げます。実際に効く対策は3つです。

  • 休業手当・日給保証の有無を確認する:会社都合で仕事が無くなった日に一定額を支払う制度を持つ会社があります。求人票に無ければ面接で確認してください
  • 屋内の現場を混ぜる:施設警備(1号)は天候の影響を受けません。交通誘導と施設警備の両方に対応している会社なら、雨の日は屋内現場に振り替えてもらえることがあります
  • 繁忙期に働き方を寄せる7月〜3月は現場が増えます。逆に4月〜6月は落ち着くので、この時期に有給や資格取得を当てると年間の収入が平準化します

面接で聞いておきたい一言
「天候で現場が中止になった日の扱いはどうなりますか?」——この質問への答え方で、その会社が働く側をどう見ているかがかなりはっきりします。

資格を取ると日給はいくら上がる?費用と日数の目安

警備の資格でいちばん実入りが変わるのが警備業務検定2級(施設警備業務・交通誘導警備業務など)です。取得すると1日あたり1,000〜3,000円ほど日給が上がるのが一般的な水準です。月20日勤務で計算すると、月に2万〜6万円の差になります。年間にすると24万〜72万円ですから、講習の2〜3日を投資する価値は十分にあります。

  • 取り方:登録講習機関の特別講習(おおむね2〜3日間)を受けて修了考査に合格する方法と、都道府県公安委員会が実施する検定を直接受ける方法があります
  • 費用の目安:特別講習は2万円台〜3万円台が一般的です。多くの警備会社が受講料の補助や合格後の全額支給を行っているので、自己負担ゼロで取れることも珍しくありません
  • なぜ手当が付くのか:交通誘導では、都道府県公安委員会が指定した路線(資格者配置路線)で検定合格者の配置が法律で義務づけられています。つまり有資格者は会社にとって「その現場に出せる人」であり、その分が手当として返ってきます

入社してすぐ取る必要はありません。半年ほど現場を経験してから挑戦する人が多く、そのほうが講習の内容も頭に入ります。

その先のキャリアも用意されています。検定2級の次に見えてくるのは、次のような道です。

  • 検定1級:2級を取得したうえで一定の実務経験を積むと受験できます。現場のまとめ役として扱われ、手当がさらに上乗せされます
  • 現場の隊長・責任者:複数名が入る大きな現場で、配置の指示や元請けとの打ち合わせを担当します。日給に役職手当が付くのが一般的です
  • 警備員指導教育責任者:新人の教育や社内の研修計画を担う国家資格で、警備業を営むうえで各営業所に必ず置くことが法律で義務づけられています。取得すると内勤・管理側への異動の道が開けます
  • 管制・営業:現場経験を活かして、人の配置を組む管制業務や、依頼を受ける営業に移る人もいます。夜勤や屋外から離れて働きたくなったときの受け皿になります

「体力勝負の仕事だから長くは続けられない」と思われがちですが、実際には現場から管理側へ移る道筋がはっきりしている業界です。長く働くつもりなら、入社時に「資格取得の支援制度があるか」「社内に管制や指導教育責任者のポジションがあるか」を確認しておくと、将来像が描きやすくなります。

(根拠:警備業法第18条・警備員の検定/e-Gov法令検索・警備業法

応募できる人・できない人と、求人票で見るべき5つのチェックポイント

警備員になれるかどうかは、体力よりも法律上の要件(欠格事由)で決まります。ここをクリアしていれば、年齢や経験は大きな壁になりません。

「何歳まで大丈夫?」「持病があるけど平気?」という不安は、実際のところ次のように整理できます。

応募できないケース(警備業法で定められた主な欠格事由)

  • 18歳未満の方(年齢の上限は法律にはありません)
  • 禁錮以上の刑を受け、その執行が終わってから5年を経過していない
  • 警備業法や特定の法令に違反して罰金刑を受け、5年を経過していない方
  • アルコール・薬物の中毒者、心身の障害により業務を適正に行えないと認められる方
  • 暴力団関係者など、法令で定められた事由に該当する方

よく心配されるけれど、問題にならないことが多いもの

  • 年齢:法律上の上限はありません。50代・60代の未経験スタートは珍しくなく、施設警備では特に多い層です
  • 体力・持病:血圧の薬を飲んでいる、腰に不安がある、といった理由だけで一律に不採用にはなりません。ただし長時間の起立が難しい場合は屋内中心の現場を選ぶなど、配属の調整が必要です。面接で正直に伝えたほうが、続けられる現場に入れます
  • 性別・国籍:どちらも制限はありません。女性の受付・施設警備、日本語で意思疎通ができる外国籍の方の採用も広がっています

(根拠:警備業法第3条・第14条/e-Gov法令検索・警備業法

向いている人・続かない人のちがい

採用する側から見ていて、長く続く方には共通点があります。特別な素質ではなく、どれも意識すれば身につくものです。

  • 決められた手順を毎回きちんとやれる人:巡回のチェック、日報の記入、次の勤務者への申し送り。この地味な3つを飛ばさない人が信頼を集めます
  • 報告が早い人:現場で何かあったとき、自分で判断して抱え込まず、すぐ会社と元請けに連絡できる人は現場から指名されます
  • あいさつと声出しができる人:交通誘導も施設警備も、相手に気づいてもらえないと事故につながります。大きな声を出す必要はなく、確実に伝わる声で十分です
  • 時間を守れる人:現場は開始時刻が決まっています。遅刻は工事全体を止めるため、ここだけは厳しく見られます

逆に続きにくいのは、手順を自己流に変えてしまう方と、体力面の不安を隠したまま屋外の現場に入ってしまった方です。前者は事故のリスクに直結しますし、後者は数週間で体を痛めてしまいます。どちらも面接や配属の相談で防げることなので、遠慮せずに希望と不安を伝えてください。

求人票で見るべき5つのチェックポイント

  1. 研修中の賃金が明記されているか:20時間以上の新任教育に賃金が出るかどうか。ここが曖昧な求人は避けます
  2. 直行直帰ができるか:毎回会社に集合する会社と、現場に直接向かえる会社では、1日の拘束時間が1〜2時間変わります
  3. 対応エリアと現場の場所:自宅から通える範囲に現場があるか。エリアが広すぎる会社は、遠方の現場に回される日が出てきます
  4. 1号と2号の両方をやっているか:屋内・屋外の両方があると、天候や体調に応じて現場を振り替えてもらいやすくなります
  5. 給与の締め日・支払日、日払いの可否:初回入金までの期間を先に把握しておくと、生活設計を崩さずに始められます

この5点は、どれも求人票を読むか、面接で一言聞けば必ず答えが出るものばかりです。逆に言えば、聞いてもはっきりした答えが返ってこない項目があったら、そこは入社後にトラブルになりやすい部分だと考えてよいでしょう。給与の額だけを見て応募先を決めると、この5点で差がつく分を見落とすことになります。

もうひとつ、意外と効いてくるのが制服や装備の支給です。制服、安全靴、ヘルメット、反射ベスト、誘導灯といった装備は会社が用意するのが一般的ですが、一部を自己負担にしている求人もあります。初期費用が数千円から1万円ほど変わるので、「貸与か支給か、自己負担はあるか」も合わせて確認しておくと安心です。

続く人・続かない人のちがい
体力よりも、「決められた手順を毎回きちんとやれるか」で差がつきます。巡回のチェック、日報の記入、申し送り。地味な作業を飛ばさない人が、結果として長く働き、資格も取り、日給も上がっていきます。

よくある質問

Q. 警備員は未経験・無資格でも本当に応募できますか?
A. できます。警備員になるために事前の資格は必要ありません。採用後に法律で定められた新任教育を20時間以上受けてから現場に出る仕組みになっているため、入口の時点で経験や資格を問われないのが一般的です。必要なのは18歳以上であることと、法律上の欠格事由に当てはまらないことの2点です。
Q. 応募してから初めて現場に立つまで、どのくらいかかりますか?
A. おおむね1〜2週間です。面接から採用決定までが数日、その後に住民票などの必要書類を揃え、新任教育20時間以上(1日5〜6時間で3〜4日程度)を受けてから初現場という流れが標準です。書類の準備に時間がかかると全体が後ろにずれるため、早めに用意しておくと初現場が早まります。
Q. 研修期間中も給料は出ますか?
A. 出るのが原則です。新任教育は法律で義務づけられた業務の一部であり、その時間は労働時間として扱われるため賃金が支払われます。求人票に研修中の時給や研修手当の記載があるかを確認し、無ければ面接で必ず質問してください。無給と説明する会社は避けたほうが安全です。
Q. 雨で工事が中止になった日は収入がなくなりますか?
A. 屋外の交通誘導だけをしていると、その日の収入は無くなります。ただし会社都合の休業に手当を出す制度がある会社や、天候に左右されない施設警備の現場に振り替えてくれる会社を選べば、影響はかなり抑えられます。面接で「天候中止の日の扱い」を確認しておくことをおすすめします。
Q. 50代・60代の未経験からでも始められますか?
A. 始められます。警備員の年齢に法律上の上限はなく、施設警備を中心に50代・60代からスタートする方は珍しくありません。長時間の起立が難しい場合は、座って監視する時間がある屋内の現場を選ぶなど、体力に合わせた配属を相談できます。面接時に体調面を正直に伝えるほうが、無理なく続けられます。

まとめ

警備員の仕事は、未経験・無資格から始められて、応募から1〜2週間ほどで現場デビューできる仕事です。研修時間には賃金が支払われるのが原則で、そこが曖昧な会社は選ばないのが基本方針になります。

収入面で「不安定」と言われるのは、日給が低いからではなく、天候や工事の都合で働ける日数が動くからです。裏を返せば、屋内の現場も持っている会社を選び、休業時の扱いを事前に確認し、繁忙期の7月〜3月に働き方を寄せれば、その波はかなり平らにできます。

次にやることは1つだけです。気になる求人を開いて、①研修中の賃金 ②直行直帰 ③現場のエリア ④屋内現場の有無 ⑤支払日と日払いの可否——この5点が書いてあるかを確かめてみてください。書いてあれば、その会社は働く側のことを考えて求人を作っています。


執筆者

(ふるかわ ともゆき)
株式会社FAIRセキュリティ 副社長/警備業界15年
保有資格: 2号警備業務検定資格者 / 2号警備員指導教育責任者

運営会社

株式会社FAIRセキュリティ(株式会社FAIR 警備事業)
東京都公安委員会認定 第30004647号
対応エリア: 東京都・神奈川県は全域/埼玉県・千葉県の東京寄りエリア
対応業務: 施設警備・交通誘導・イベント警備
電話: 03-4560-1047(平日9:00〜18:00) / LINE: https://lin.ee/iAd3SEl


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