交通誘導警備の料金って、調べても「会社によります」とぼかされて、結局いくらかかるのか分からない…そんなふうに困っていませんか?実は、相場の幅と費用が決まる仕組みを押さえれば、見積もりが高いのか妥当なのかは自分で判断できます。
この記事で手に入るのは、次の3つです。①料金相場と費用の内訳(なぜその金額になるのか)/②人数・時間帯・日数で変わる条件別の費用シミュレーション/③依頼から当日配置までの流れと契約前チェックリスト。読み終わるころには、自社の現場でいくらかかるかのイメージと、安心して任せられる会社の選び方が分かるはずです。
目次
交通誘導警備とは?2号警備としての役割
交通誘導警備とは、工事現場や駐車場などで車や歩行者を安全に誘導する警備で、警備業法では「2号警備」に分類されます。事故を防ぎ、現場周辺の通行をスムーズに保つのが役割です。
警備業務は法律で4つの号に分かれていて、現場の性質ごとに適した種別が違います。発注のときに「どの号に当たるのか」を知っておくと、見積もりの依頼もスムーズですよね。下の表で違いをざっくり押さえておきましょう。
| 区分 | 主な業務 | 適した現場 |
|---|---|---|
| 1号(施設警備) | 建物内の巡回・出入管理・防犯 | ビル・商業施設・工場 |
| 2号(交通誘導・雑踏) | 車両・歩行者の誘導、混雑整理 | 工事現場・駐車場・イベント |
| 3号(貴重品運搬) | 現金・貴重品の輸送警備 | 金融機関・ATM |
| 4号(身辺警備) | 人の身体の安全確保 | 要人・個人の護衛 |
この記事のテーマである交通誘導は2号にあたります。工事や舗装、イベントの駐車場係などで「人を立たせたい」という依頼は、ほぼこの2号警備だと考えてください。
交通誘導警備の料金相場【2026年最新・平日/夜間/休日】
交通誘導警備の料金相場は、平日日勤(8時間)で警備員1人あたり18,000〜25,000円が目安です。夜間や休日は割増が乗り、有資格者を配置する現場ではさらに上がります。
「2万円前後」と言われてもピンと来ないですよね。時間帯ごとの目安を整理すると、こんなイメージになります。あくまで一般的なレンジなので、地域や繁忙状況で前後する点は押さえておいてください。
- 平日・日勤(8時間):18,000〜25,000円/人
- 夜間(22時〜翌5時を含む):日勤の1.25〜1.5倍が目安
- 土日祝:平日料金に2,000〜5,000円程度上乗せされるケースが多い
- 半日(4時間):1日料金のおおむね6〜7割(短時間でも最低保証時間がある)
警備員A・Bで変わる単価と労務単価のしくみ
料金が会社や見積もりで変わる大きな理由が、配置する警備員の資格です。検定に合格した有資格者(A区分)は、無資格者(B区分)より単価が高く設定されています。
国が公表する公共工事設計労務単価でも、交通誘導員は資格でA・Bに分かれています。2026年(令和8年)3月適用の全国平均値では、交通誘導警備員Aが18,911円、交通誘導警備員Bが16,749円です(出典: 国土交通省「令和8年3月から適用する公共工事設計労務単価について」 https://www.mlit.go.jp/report/press/tochi_fudousan_kensetsugyo14_hh_000001_00337.html )。これはあくまで「人件費の基礎部分」で、ここに会社の諸経費が乗って請求額になります。
- 交通誘導警備員A(有資格者):交通誘導警備業務2級などの検定合格者。法令で有資格者の配置が義務づけられた路線・現場で必要
- 交通誘導警備員B(無資格者):資格の配置義務がない一般的な現場で対応
「うちの現場、Aを何人入れないといけないの?」という疑問は、現場の道路区分によって決まります。各都道府県の公安委員会が指定した路線では有資格者の配置が法令上必要になるので、見積もり時に警備会社へ確認しておくと安心です。
お急ぎの方は、現場条件に合わせた無料見積もりの相談もご利用ください。
料金の内訳|なぜその金額になるのか
請求額の中身は、ざっくり「人件費+諸経費」です。労務単価そのものより1〜2割ほど高くなるのが普通で、その差は会社が現場を回すために必要なコストです。
「2万円って高くない?」と感じる前に、何にお金がかかっているかを分解してみましょう。内訳が見えると、見積書のどこを質問すればいいかも分かります。
- 人件費:警備員本人に支払う賃金。料金の大部分を占める中心
- 福利厚生費・法定福利費:社会保険・労災など。労務単価には諸経費としておおむね4割前後が上乗せされる考え方が国の資料でも示されています
- 諸経費:制服・装備(誘導灯・反射ベスト)、教育研修費、現場までの交通費、管理費など
条件別シミュレーション|現場ケースで見る費用イメージ
結論から言うと、総額は「単価×人数×日数(+時間帯割増)」で決まります。代表的な現場ケースで試算すると、おおよその予算感がつかめます。
上位の解説記事ではここがすっぽり抜けていることが多いので、発注担当者が一番知りたい「結局いくら?」を具体例で出しておきます。いずれも平日日勤を1人20,000円と仮定した概算です(実際の見積もりは会社・地域で変わります)。
- ケース1:小規模な水道工事(2号警備員1人・日勤・3日間)→ 20,000円×1人×3日=約60,000円
- ケース2:商業施設の駐車場誘導(2人・土日2日間・休日割増+3,000円)→ 23,000円×2人×2日=約92,000円
- ケース3:夜間の道路舗装工事(2人・夜間8時間・割増1.35倍・5日間)→ 27,000円×2人×5日=約270,000円
こうして並べると、金額を左右するのは「人数」と「日数」と「時間帯」だと分かりますよね。逆に言えば、ここを調整できれば費用は適正化できます。
料金が高くなる要因とコストを抑えるコツ
交通誘導の費用が上がるのは、主に「割増のかかる時間帯」「有資格者の必要数」「繁忙期の需要集中」が重なるときです。発注のタイミングと条件を工夫すれば、無理なく抑えられます。
「安く叩く」のではなく、「ムダな割増を避ける」発想がポイントです。発注側でコントロールできる現実的なコツを挙げます。
- 早めに手配する:直前依頼は人員確保が難しく割高になりがち。日程が決まったら早く相談する
- 閑散期を狙う:建設・イベント需要が高まる繁忙期(おおむね7月〜3月)は人員が逼迫しやすい。時期をずらせる工事なら検討の余地あり
- 連続した日程でまとめる:飛び石より連続配置のほうが手配効率がよく、相談しやすい
- 必要な区分を正しく伝える:A(有資格者)が不要な現場でAを過剰に入れない。現場区分を事前確認する
交通誘導警備を依頼する流れ(見積もり〜当日配置まで)
依頼の流れは、おおまかに「問い合わせ→現場ヒアリング→見積もり→契約→当日配置」の5ステップです。最短だと当日手配に対応できる会社もありますが、余裕をもって動くのが安心です。
初めて警備を頼むと「何から伝えればいいの?」と戸惑いますよね。流れと、各ステップで準備しておくものを整理しました。
- 問い合わせ・相談:現場の場所・日程・作業内容を伝える。電話やWebフォームから
- ヒアリング・現場確認:道路区分や必要人数、有資格者の要否をすり合わせる。必要に応じて現地下見
- 見積もり提示:人数×時間帯×日数で金額が出る。内訳の説明を受ける
- 契約・申込:契約書(警備業務委託契約)を取り交わす。期間・キャンセル規定を確認
- 当日配置:指定時間に警備員が現場入り。指示書に沿って誘導開始
- 都道府県公安委員会の認定(認定番号)を受けている会社か
- 見積書に人件費・諸経費の内訳が書かれているか
- 有資格者の配置が現場区分に合っているか
- キャンセル規定・割増条件が契約書に明記されているか
- 急な天候変更や中止時の連絡体制が決まっているか
相見積もりを取るときは、金額の安さだけで比べないのがコツです。同じ条件(人数・時間・日数)で出してもらい、内訳と対応の早さをそろえて見比べると失敗しにくくなります。
現場から:交通誘導警備の依頼でよくいただくご相談
実体験 株式会社FAIRセキュリティ 古川(警備業界15年)より
交通誘導の現場では、「とにかく安いところを」と急いで決めて、当日になって人員が足りない、保険に入っていない警備員だった、というご相談を受けることがあります。料金は確かに大事ですが、内訳が説明できる会社かどうかが結局いちばんの安心材料だと感じています。とくに繁忙期は直前依頼ほど手配が難しくなるので、日程が見えた段階で早めにご相談いただけると、必要な区分の警備員を無理なくそろえやすいケースが多いです。発注担当の方には、金額と一緒に「内訳と対応の早さ」を見てほしいといつもお伝えしています。
失敗しない交通誘導警備会社の選び方チェックリスト
選ぶときに見るべきは、料金よりまず「信頼できる体制が整っているか」です。認定・有資格者・見積もりの透明性・対応スピードの4点を押さえれば、大きな失敗は避けられます。
公平な選び方の観点を、チェックリストにしておきます。どれも発注後のトラブルを防ぐために効いてくるポイントです。
- 公安委員会の認定を受けているか:認定番号を確認できる会社を選ぶ
- 指導教育責任者が配置されているか:教育体制が整っている目安になる
- 対応エリアでの実績があるか:地域の道路事情を把握しているとスムーズ
- 見積もりが透明か:内訳を明確に出してくれるか
- 急な依頼に対応できるか:手配スピードや連絡の早さ
- 有資格者を必要数そろえられるか:A区分が必要な現場に対応できるか
よくある質問
発注検討中の方からよく寄せられる疑問をまとめました。見積もり前の最終確認にどうぞ。
- Q. 交通誘導警備の料金は1人1日いくらが相場ですか?
- A. 平日日勤(8時間)で1人あたり18,000〜25,000円が一般的な目安です。夜間は日勤の1.25〜1.5倍、土日祝は平日に2,000〜5,000円ほど上乗せされるケースが多いです。有資格者(A区分)を配置する現場や、繁忙期・直前依頼ではさらに上がる傾向があります。
- Q. なぜ警備会社によって料金が違うのですか?
- A. 配置する警備員が有資格者(A)か無資格者(B)か、社会保険や教育研修にどこまでコストをかけているかで差が出ます。料金の土台は国が公表する公共工事設計労務単価で、これに会社の諸経費が上乗せされます。極端に安い場合は内訳の説明を求めると安心です。
- Q. 急に明日警備員が必要になっても依頼できますか?
- A. 会社の空き状況によりますが、最短で当日手配に対応できるところもあります。ただし直前依頼は人員確保が難しく割高になりがちです。日程が決まった時点で早めに相談しておくと、希望どおりの人数と単価で手配しやすくなります。
- Q. 有資格者(A区分)は必ず必要ですか?
- A. すべての現場で必要なわけではありません。各都道府県の公安委員会が指定した路線などでは有資格者の配置が法令上義務づけられますが、それ以外の一般的な現場はB区分で対応できます。自社の現場でAが必要かは、依頼時に警備会社へ道路区分を伝えて確認してください。
- Q. 見積もりで特にどこを確認すればよいですか?
- A. 人件費と諸経費の内訳が明記されているか、有資格者の配置が現場区分に合っているか、夜間・休日の割増条件やキャンセル規定が書かれているかを確認しましょう。同じ条件で相見積もりを取り、金額だけでなく内訳と対応の早さをそろえて比べると失敗しにくくなります。
まとめ|相場を知れば見積もりは判断できる
交通誘導警備の料金は「単価×人数×日数(+時間帯割増)」で決まります。相場は平日日勤で1人18,000〜25,000円。労務単価が14年連続で上がっている今、安すぎる見積もりはむしろ要注意です。
最後に、発注前にやっておきたいことを整理します。
- 現場の人数・日数・時間帯を整理して、おおよその総額をイメージする
- 同じ条件で相見積もりを取り、内訳と対応の早さで比べる
- 契約前チェックリスト(認定・有資格者・内訳・割増/キャンセル・連絡体制)を確認する
ここまで押さえておけば、提示された見積もりが妥当かどうかを自分で判断できます。あとは信頼できる会社に、早めに相談するだけです。
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